姿勢は「正す」ではなく「戻す」でいい！

「姿勢は正す」というニュアンスの違和感

沢山の方たちの姿勢を見てきて，姿勢の話をすると皆さん，
「姿勢が悪いんですよ。」と相談されます。

その時に少し違和感を感じることがあります。
その最大の理由は，これらの言い方には

「一時的に姿勢を良くする。」

と言うニュアンスが含まれているから。
一時的に姿勢を良くしてもそれは私自身もそうですが，

長くは続かない！

だからこそ，「姿勢を正すことがいいわけではないんです」
と，お伝えしています。
姿勢を正しましょう，と言う言葉はどうしても強制的なイメージがしてしまうのです。例えば，子供にお母さんが，

「姿勢を正しなさい」

と伝えても子供は体をまっすぐに緊張させる程度。

これは姿勢を正していると言うことになるのかしら？

と考えた時に，
姿勢とは緊張感を与えるものでも，ピシッとさせるものでもないなと思うのです。

私の中で大切にしている姿勢とは，「正す」ではなく

姿勢全体を，本来あるべき状態へと戻す

ことを大切にしています。

姿勢を戻すと快適な環境が得られる

理由は，そこが最も体にとって快適だからです。
骨格模型のような状態です。
骨格模型こそが，最も体の中で快適にいられる状態なのですね。

これをニュートラル（ゼロポジション）といいます。
このニュートラルな状態から体がどのくらい歪み，ずれているかなどを測定し，体を整えてあげると皆さんとても快適になります。

そう，姿勢を本来あるべき状態へと導くと，腰痛，肩こりなどが驚くほど激変していくのです。これは私も実際に体験して気付かされたことでした。

姿勢の戻し方は難しい？能楽者から学ぶ

姿勢の戻し方って一般の方には，実はとても難しいものなのです。

感覚としては，
「骨で立つ感覚」
がしっくりくると思っています。

これはまさに，能楽者とか歌舞伎役者さんのような熟練された技と言えると思っています。熟練された方々の姿勢を見ると，スッと芯が一本見えるんですね。
それはそれは，美しい佇まいです。
美しさってやっぱり姿勢なんだなあと，たまにそういう方達をみて思うのです。

そんな美しい姿を目指して一般の人にも意識できる方法があります。

それが，